◇露出の決定方法を覚えるのに近道はありません。
あまり考えすぎずに、気楽に、気長に色々試してみてください。
必ずあなたに合った露出の決め方が見つかるはずです。
ここでは、露出について少しだけ詳しく説明します。
カメラは、『18%反射率のグレー』を基準にして露出を決定します。
『18%反射のグレー』とはやや濃いめのねずみ色のことで・・・
カメラは常に各測光モードで測光した部分が、
この『18%反射のグレー』となるように露出を決定しているのです。
露出補正の説明でスキー場を例にしましたが、
白い雪を写す場合にカメラは、
「白い被写体」
と認識するのではなく、
「明るい被写体」
と認識し、白い雪をねずみ色に撮影しようとするため
露出がアンダーになってしまう。
ということなのです。
ですから、白い雪を写す場合はプラス補正が必要になるという訳です。
黒いものの撮影は、この逆になります。
しかし、撮影現場にいつも18%反射のグレーなものがあるとは限りません。
目安として『人の顔』や『樹木』は18%反射のグレーと同等ですので、
AEロックを使用するときの参考にできるでしょう。
どうしても自信が無ければAEBを使用する手もあります。
このように、カメラには露出を決定するための機能がいくつかありますが
求める適正露出とは、
『あなたが表現したいと思った色が写真に出せればよい』
ということで・・・
各機能は、その手段に過ぎません。
また無理に全ての機能を使う必要もありません。
あなたは、ここで読んだことをもとにして、あなたに合った手段を、
あなたの愛機(カメラ)で試しながら見つけてください。
カメラに『撮らされる』のではなく、
あなたがカメラを使いこなしてあげることが一番大切なのです。
露出の極意とは、悩んで失敗した経験です。
何度も何度も失敗してください。
そのうちにあなたの愛機は必ず答えてくれます。
『決してあせらず、決して諦めず』です。
もし露出に悩むようなことがあれば、
もう一度ここへ来て読み返してみてください。
何かのヒントになれば幸いです。
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